生活リズムの乱れはネット依存・ゲーム障害の悪化要因になります。本記事では、睡眠・食事・活動の記録方法と、その効果的な活用法について詳しく解説します。
なぜ生活リズムが重要なのか?
ネット依存やゲーム障害において、昼夜逆転や活動時間の偏りは深刻な悪化因子となります。特に未成年や学生では、「朝起きられない」「昼間は寝ていて夕方から夜に活動」などの生活パターンが多く見られます。
このような生活リズムの崩壊は、以下のような悪循環を生み出します。
- 睡眠の質が低下し、集中力が落ちる
- 家族や学校とのコミュニケーションが減る
- ストレス対処としてさらにネットやゲームに依存
生活リズムを記録する目的
生活リズムを記録することで、客観的な「気づき」が生まれ、本人の行動変容やご家族の支援にもつながります。
主な目的:
- 現状の把握(何時に寝て起きているか、どれくらいゲームしているか)
- 変化の可視化(少しずつ改善していることを実感できる)
- 支援者との共有(学校・医療・家族と連携しやすくなる)
記録するべき生活リズムの項目とは?
以下のような項目を記録すると、生活習慣の全体像が見えやすくなります。
記録項目 | 内容の例 |
---|---|
起床時間 | 例:10:00 起床 |
就寝時間 | 例:2:00 就寝 |
食事の時間 | 朝・昼・夜に何を食べたか |
ネット・ゲームの時間 | 例:14:00〜21:00 ゲーム |
外出・運動時間 | 散歩や買い物などの活動 |
学習・作業時間 | 宿題、作業所活動など |
気分の変化 | イライラした、不安だった、楽しかったなど |
生活記録の実例とフォーマット
📋 シンプルな記録用テンプレート(1日分)
時間帯 | 活動内容 | メモ |
---|---|---|
7:00〜9:00 | 起床、朝食 | なかなか起きられなかった |
9:00〜12:00 | ゲーム | |
12:00〜13:00 | 昼食 | 家族と一緒に食べた |
13:00〜17:00 | 昼寝 | |
17:00〜20:00 | ゲーム | イライラしていた |
20:00〜22:00 | 夕食、風呂 | |
22:00〜2:00 | ゲーム | 寝るのが遅くなった |
記録を習慣化するための工夫
- 書くのが面倒な場合は、スマホのメモアプリや音声記録でもOK
- 家族で一緒に記録する時間を作ると続きやすい
- ポジティブなこと(「今日は朝起きられた!」)を見つけて書く
支援者と共有して支援計画に活かそう
生活記録は、医療機関、学校、作業療法士、心理士など支援者との面談時にとても役立ちます。
例:
- 「昼夜逆転が改善してきた」
- 「ネットの時間が1日8時間から6時間に減った」
- 「外出が週1回できるようになった」
このような客観的なデータは、支援方針を具体的にし、成功体験を積み重ねる手助けになります。
まとめ|生活の見直しがネット依存克服の第一歩
ネット依存やゲーム障害の改善において、生活リズムの記録は非常に効果的なアプローチです。「ただ書くだけ」で終わらせず、変化に気づき、振り返り、行動につなげることが大切です。
📌 まずは1週間、自分の生活を「見える化」することから始めてみましょう。
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